OWS

趣味の話です。
水泳を始めて、もうかれこれ40年を過ぎました。
毎年夏になるとオープンウォータースイミング(OWS)の大会に出ています。競泳はよく知られていますが、OWSはまだまだご存知ない方が多いかと思います。簡単に言うと海の遠泳大会です。
初心者向けの短い距離(500m位)から長い距離になると国内では10km、海外には20kmなんていうレースもあります。大体4倍した距離が陸上の距離にあてはめられます。5kmがハーフマラソン、10kmがフルマラソン位です。

子供の頃は競泳(プールでのレース)をやっていました。でも元々運動オンチで、手足が短く手は小さく、体格にも恵まれないセンスもない、遅い選手でした。ただ水泳が大好きで、それだけで続けていました。
卒業後も競泳のマスターズ大会に出たりしていましたが、20代後半になると、仕事の休みの日位しか練習はしないし、瞬発力など体力は明らかに衰え、タイムは落ちる一方でした。目標を持てないまま、なんとなくただ泳いでいたある時、海の大会に誘われました。
遠足気分で海へ行き、コースロープのない海で自分でコースを見つけて自由に泳ぎゴールするのは、ワクワクする経験でした。
競泳の大会は1日がかりで出場しても、泳ぐのはあっという間、数十秒からせいぜい数分です。また競泳はゴールするのは当たり前。100分の1秒の単位でスピードを争います。OWSもタイムレースですが、数十分から長いレースだと3時間近く泳ぎます。とりあえず完泳するだけで満足感があります。その日の調子に合わせてスタート直後はのんびり泳いだりします。
島から島へ泳いで渡ったり、海岸の風景を眺めながら泳いだり、魚を見つけたり、くらげにぶつかったり、ゴールを探しながらの旅気分は、競泳では味わえないことです。泳力以外の色々な要素が影響するので、プールで泳ぐと自分より早い相手に勝てたりします。
チームで泳ぐ団体戦もあります。これはチームのメンバー(3人~4人など)が離れないようにペースを合わせて一緒に泳ぎます。お互い協力し助け合い励まし合う、個人競技の水泳では珍しいレースです。メンバーの協力で、個々の実力以上のペースで泳ぐことができます。

大会は色々な方の尽力の上、運営されています。
地元の方、漁協の方、ライフガードの方、大会主催者、ボランティアスタッフなど、大勢の方が温かく支えてくださっています。
沖に向かって泳ぎ出せるのは、ライフガードの方たちが見守ってくれているからできることです。
海開きと開会式を一緒に開催し、神主さんが無事故を祈願しているのに立ち会うと、事故だけは起こしちゃいけないなと思います。

何歳まで海で泳げるかわかりませんが(完泳できなくなったら迷惑をかけるので海は引退します。)、完泳するために練習に励みます。また、海が泳げなくなっても、水泳はずっと続けたいと思っています。